泥棒は窓からの侵入が52%!防犯対策に有効なリフォーム・費用・ポイントを解説

「マイホームを泥棒から守りたい」誰もがそんな風に思っているのではないでしょうか。
家族の大切な居場所、家族の財産、家族の命がかかっているのですから当たり前です。
近年、日本でも泥棒件数が増加傾向にありますし、侵入の仕方も巧妙になってきています。
そこで今回の記事では、泥棒から狙われやすい家の特徴や防犯対策、家族が心がけることについて解説します。
目次
泥棒は窓からの侵入が52%!

警察庁の令和6年の公式発表によると、泥棒の侵入窃盗の侵入口に最も多いのが『窓』です。
| 一戸建て住宅 | 割合 |
| 1位:窓 | 52.9% |
| 2位:表出入り口 | 22.0% |
| 3位:その他出入り口 | 15.1% |
窓からの侵入は、1階の窓を経路としていることが多いです。
その多くは、リビングが対象となりますがキッチンの勝手口や裏庭、小窓なども対象になります。
侵入の原因に、鍵の閉め忘れや鍵の部分を破られる(打ち破り)、小さな穴を開けて解錠する(こじ破り)などがあげられます。
上記の数字は、あくまで泥棒に入られた侵入率です。
泥棒未遂も算出すると、さらに高い割合になるでしょう。
泥棒から狙われやすい家はどんな家?

泥棒が狙うのは窓だけではありません。
家の環境や周囲環境も影響するので、当てはまる特徴がないか確認しましょう。
鍵をかけていない家
鍵をかけていない家は、当然ながら泥棒に狙われやすいです。
「鍵をかけないなんてことはない」と思いますが、その油断が危険です。
すぐ近くまでのゴミ捨てや幼稚園の送迎、ご近所で立ち話などほんの少しの時間でも鍵をかけていないと、泥棒に侵入する隙を与えてしまいます。
たとえ面格子がある窓でも、ガラス戸を開けたまま外出するのは控えましょう。
外部から侵入しやすい家
周辺の家と比べて、自分の家が侵入しやすい家になっている危険はありませんか?
近隣の家は、塀やフェンスに囲まれている一方で、ご自身の家が開放的だと泥棒に目をつけられてしまいます。
その逆も然りで、近隣が開放的な家なのに対して、閉鎖的な家は死角が多くなっている可能性があります。
また、隣家と離れている、孤立しているような家も危険性が高いです。
防犯対策をしていない窓の家
泥棒の侵入割合は、何年もの間『窓』が上位です。
家全体に防犯対策は必須ですが、とくに一戸建て住宅で窓の防犯対策をしていない家は泥棒に狙われやすいです。
例えば、「防犯ガラス窓ではない」、「雨戸やシャッターを設置していない」といった家は不安があります。
ただし、防犯ガラスであっても無施錠では意味がありません。
泥棒はあらゆる死角に潜んで侵入してきます。
鍵をかけるのは、当たり前のことだと認識を改めましょう。
泥棒から家を守る!防犯対策9選
ここからは、泥棒から家を守るための9つの防犯対策を紹介します。
小さなことかもしれませんが、少しの油断が泥棒の侵入につながります。
家族の命・住まいを守るためにも、取り入れましょう。
複層ガラスに変更

防犯対策に欠かせないのが窓です。
ガラス破り対策に、防犯合わせガラスや防災安全複層ガラスなどがあります。
防犯合わせガラスも防災安全複層ガラスも、二枚のガラス仕様であり、防犯合わせガラスはガラスの間に特殊フィルムを挟んだものです。
防災安全複層ガラスは、二枚のうち一枚は部屋の外側にガラスを加えており、より防犯性が高い仕上がりになっています。
どちらもガラスを破ろうと殴ったり叩いたりしても、ヒビ程度で割れにくいのが特徴です。
他にも、内窓を設置する方法も有効ですが、家の内側に新たに窓枠を設置するため、わずかに部屋が狭くなってしまうことがデメリットです。
面格子を設置

窓からの侵入を防ぐのに、面格子の設置も有効です。
見た目から侵入しにくい印象を与えますし、実際に窓を守る働きがあります。
面格子を設置するときは、通常のドライバーでは取り外せないネジを利用した面格子にしたり、ネジを隠すブラケットカバー付きにしたりしましょう。
浴室・洗面所・トイレ・キッチンの小窓など、2階も同様に設置したいところです。
シャッター・サッシ・雨戸を設置

泥棒の侵入経路を断つには、シャッター・サッシ・雨戸の設置が有効です。
どれも施工が簡単で後付けも可能なので、今からでも早急に対応できます。
とくにおすすめなのは、シャッター!
防犯はもちろんのこと、自然災害からも窓を守ってくれます。
また近年では、ルーバーと呼ばれる羽根つきタイプのシャッターも展開されており、夏でも通気がよく、防犯対策も可能です。
しかし、多くの人がネックとなるのが開け閉めの面倒さ・労力です。
電動シャッターを設置すれば、リモコンで開閉でき雨戸よりも楽でしょう。
「シャッターを閉めて、部屋が真っ暗になるのが嫌だ…」という人は、スラットがすだれ状になっている光や風を取り込めるシャッターがおすすめです。
破れない網戸に取り替え

近年、ナイフやハンマーでも破れない網戸に取り替える家が増えてきています。
高強度なステンレスワイヤー製の網戸が主流で、高い防犯性、子どもの転倒防止や防虫効果にも期待できる商品まで展開されています。
破れない網戸と複層ガラスと施錠により、不審者の侵入をシャットアウトできるでしょう。
窓を開けて涼みたいときでも安心して、施錠を解除できます。
マンションのベランダ窓にもおすすめです。
最新防犯ドアに変更

玄関を守ることも重要です。
最新の防犯ドアは、暗証番号付きのドアやカード、スマホで解除できるものなど進化しています。
暗証番号付きのドアであれば、鍵を紛失しても、暗証番号を変更するだけでセキュリティを復旧できます。
ただし、盗み見・指紋跡・摩耗・経年劣化には十分気をつけましょう。
鍵を開けてからカードやスマホをかざさなければ、セキュリティ会社に通報が入るシステムのキーもあります。
最新防犯ドアは、小さい子どもが勝手にドアを開けられないというメリットもあり、子育て世帯にもおすすめです。
玄関にスポットライトを設置

玄関にセンサー付きスポットライトを設置するのも防犯対策におすすめです。
人が通ると感知してライトが付くので、「誰かいる」と周囲に知らせることができます。
また、感知したのが泥棒だった場合、自分の姿が察知されることを嫌がる(恐れる)ので効果的です。
最近は、自宅に人がいても侵入する犯罪者もいるため、入り口から対策するのはとても有効でしょう。
玄関・窓に防犯カメラを設置

玄関や窓に防犯カメラを設置するのも、対策手段として有効です。
泥棒は人から見られることを嫌がりますが、それと同じく録画されることも嫌がります。
そのため防犯カメラが設置されていることがわかれば、侵入を未然に防ぐことができるでしょう。
常に録画していることをアピールするのもおすすめです!
もし侵入されたとしても、防犯カメラとセキュリティ会社が連携していれば、警備員がすぐに駆けつけてくれます。
ただし、防犯カメラを壊されたり、レンズを塗りつぶされたりしていると無効化されるので、他の防犯対策も一緒に準備しましょう。
防犯砂利を敷く

防犯砂利とは、人が踏むと大きな音を出すように作られた特殊な砂利です。
侵入者がゆっくり歩いても76.5dB(デシベル)の音が出るので、逃れることはできません。
76.5dBは、掃除機の音や蝉が鳴く声くらいの大きさです。
ただし、大きな音が出るのは家族も同じですし、住宅密集地の場合、騒音問題になる可能性があります。
防犯砂利を敷くときは、家族の同意や周囲環境への影響も考えましょう。
ホームセンターで販売されているので、使用感など確認してみてくださいね。
ガレージにシャッターをつける

ガレージから自宅への侵入や、車・部品の盗難など車庫は、泥棒に狙われやすい場所でもあります。
地下ガレージであっても、地上ガレージであってもシャッターをつけることで防犯性が高まります。
また、車を汚れにくくしたり、劣化を防いだり、他にも工具やタイヤなどを保管することも可能です。
後付けできるガレージは、巻き上げ式・オーバースライダー式・横引きタイプの3種類!
巻き上げ式が最もスタンダードですが、開閉音をうるさく感じるかもしれません。
オーバースライダー式は、天井に沿って収納でき、開閉音は静かですが天井に照明が付けられないというデメリットがあります。
そして、横引きタイプはアコーディオンになっているためオシャレな外観に仕上げることが可能です。
どれも電動式・可動式を選べるので、費用と併せて検討しましょう。
防犯対策以外に心がけること

最後に、防犯対策以外に心がける5つのことについて解説します。
一人ひとり『防犯』の意識を持つことが大切です。
こまめに施錠をする
「当たり前」と思って見逃しがちなのが施錠です。
鍵をかけるなんて普通のことと思うかもしれませんが、慌ただしい朝は注意が散漫になったり、鍵をかけるのが面倒だと思っていたりすると鍵のかけ忘れが増えます。
また、鍵をしていなくても危険な目に合ったことがないからという理由で、すぐそこまでなら大丈夫と油断が生まれてしまうのです。
家の前にゴミ捨て場があるからといって、油断せずに必ず施錠するようにしましょう。
たった5分と思っていても、その5分の間に泥棒は自宅に侵入し、盗みを働いたり、鉢合わせした際は命の危険があったりするかもしれません。
こまめに施錠することを家族のルールにしてみては?
複数の防犯対策を取り入れる
防犯対策は、どれか一つを実行したから安心ではありません。
例えば、防犯カメラを設置しても侵入できないということではないため、破れない網戸や複層ガラスの設置も併せて対策するのがいいでしょう。
一方、窓の防犯対策をしているのに、玄関は防犯していなかったり、周囲と比べて侵入しやすい家だったりすれば泥棒からは狙われやすいです。
すべての防犯対策をしたからといって、100%犯罪者から家を守れるかは分かりませんが、対策をしている家は少なくとも狙われる可能性が低くなります。
家の敷地に死角を作らない
家の敷地に死角があると、泥棒が侵入しやすくなります。
死角があると、周囲からの視線を気にせずにガラス破りや出入り口からの侵入ができてしまうからです。
とくに、窓・玄関など侵入経路になりやすいところが、道路や歩道から死角になってしまうものは避けるべきです。
置き物(室外機など)が死角の原因になっているのなら、場所移動するなど対策を講じましょう。
どうしても死角を無くすことができない場合は、人感知センサー付きのスポットライトを付けたり、防犯カメラを設置したりするといいです。
目隠しをつくる
フェンスや塀、ルーバーなどを道路から敷地内が見える箇所に設置すると周囲から覗くことができなくなります。
どれもDIYで設置することが可能なため、依頼が必要なリフォームと併せて、自分たちでもできることをはじめてみましょう。
ただし、敷地外からの目隠しをしても、敷地内に入られたら外から不審者を見つけることができなくなるため注意が必要です。
設置する場所・設置方法は、よく検討しましょう。
また、フェンスや塀を設置するのであれば、人感知センサースポットや防犯カメラも一緒に設置できると安心です。
セキュリティ契約をする
警備会社とセキュリティ契約を結ぶことも検討してみてはいかがでしょうか?
自分たちでできる防犯対策は、実施したうえで、もしものときは警備会社が駆けつけてくれる安心感はとても心強いです。
業界大手として、セコムとALSOKなどがありますが、防犯対策の目的に合わせて会社を選びましょう。
| ・ホームセキュリティの導入 ・防犯カメラの設置 ・高齢者見守りサービス ・サイバーセキュリティ対策 ・オンラインセキュリティ ・火災、ガス漏れ対策 ・緊急時の駆けつけサービス ・法人向け防犯対策 …など |
大手の警備保障会社だけではなく、地域の警備保障会社や専門業者も視野に入れて比較検討してみてくださいね。
費用や料金プランの豊富さ、補償内容、安心感なども選択肢としてあげられます。
まとめ

近年、大切な家や家族を狙う犯罪者は、増加傾向にあります。
きっとテレビやオンラインニュースなどで、皆さんもご存知かと思いますが、年々犯罪内容も卑劣になってきており、防犯対策の強化が必要です。
とくに泥棒の侵入窃盗の侵入口に最も多いのが『窓』だと、警視庁からも公式発表されており、防犯対策に窓は外せません。
窓ガラスを複層ガラスにしたり、面格子を設置したり、他にも破れにくい網戸を設置するなど侵入口を守る対策方法はたくさんあります。
また表出入り口、要するに『玄関』からの侵入も多いため、防犯カメラやスポットライトを設置して、心理的抑止効果を発揮しましょう。
ただし、泥棒から家を守るためには、一つの防犯対策を実施するだけではいけません。
複数の防犯対策を組み合わせて、犯罪者に隙を与えないことが重要です。
日頃から防犯意識を高く持ち、「ちょっとそこまでなら大丈夫」と思わずに施錠を怠らないようにしましょう。
不在のときも安心できるように、警備会社とセキュリティ契約するのもおすすめです。
さまざまな対策を講じて、快適なマイホームづくりをしましょう!




