省エネリフォームとは|工事の種類や2025年補助金、減税制度を紹介

近年、生活をするのに必要なもののほとんどが物価高騰に悩まされています。
主に食品に目が行きますが、光熱費も値上がりする一方です。
「どこも値上がりしてるからしょうがない」と諦めていませんか?
省エネリフォームを実施すれば、継続的に負担が軽くなるかもしれません。
最近では国からの補助金や減税制度の対象にもなっているので、ぜひ省エネリフォームをご検討中の人は参考にしてくださいね。
目次
省エネリフォームとは

省エネリフォームとは、快適な室内環境を維持しながらもエネルギー消費を抑え、環境に優しい住まいを実現することです。
住宅の断熱性能向上や省エネ設備の導入などにより、光熱費の削減やCO2排出量の削減、住宅の快適性向上を目的としています。
地球環境への配慮まで考えられたリフォームゆえに、国や自治体による補助金制度や減税制度も充実しています。
省エネリフォームの種類

省エネリフォームには、どんな種類があるのか、ここではよくある4つの種類について詳しく解説します。
断熱性を上げる
断熱リフォームとは、断熱材を追加したり交換したりすることで、夏は涼しく冬は暖かい快適な住環境をつくる工事のことです。
断熱性を高めると、冷暖房の光熱費の削減や住宅の耐久性が向上するといったメリットがあります。
窓の断熱 | ・ガラスの交換 ・内窓の設置 |
壁・天井・床の断熱 | ・壁や天井の内部などに断熱材を詰める ・既存の断熱材を入れ替え |
吹き付け断熱 | ・壁や屋根などに断熱材を吹き付ける |
充填断熱 | ・壁の空洞部分に断熱材を詰める |
内張り断熱 | ・壁の内側に断熱材を貼り付ける |
日射遮蔽性能を上げる
日射遮蔽性能とは、室内に侵入する太陽の日射熱を遮断する性能のことです。
窓から差し込む日射熱は、床に反射し室内温度を上昇させます。
その日射熱を遮ることで、室内のオーバーヒートを抑えられ、エアコンの効率も向上し光熱費の削減や室内の快適さも上げることができるのです。
主に、遮熱性の高いペアガラスへの交換、窓ガラスの特殊コーティングのリフォームがあげられ、他にも庇(ひさし)の設置やオーニングやシェードの設置なども効果的です。
自家発電システムを導入
自家発電システムは、自宅にて電気をつくるシステムのことで、自家発電エネルギーによって消費電力をまかないます。
一般的なのは、太陽光発電システムです。
自宅の屋根に太陽光発電システム(ソーラーパネル)を設置し、電気を作り出し日常生活の電力を補うことができます。
蓄電池も併せて設置することで、日中・夜間の電気代をゼロにできる可能性もあります。
高性能な設備機器を導入
高性能な設備機器を導入することで、住宅の省エネ性能を高めることができます。
具体的には、高効率給湯器(エコキュート、ハイブリッド給湯機、エネファームなど)や節水トイレ、高効率設備(高効率エアコン、高効率照明器具など)といった住宅設備を高性能なものに替えることです。
エネルギー消費量を削減できたり、光熱費を節約できたりする可能性が高まります。
2025年省エネリフォーム補助金制度一覧

日本では、国をあげて省エネを推進しています。
そのため多くの補助金制度が準備されており、お得にリフォームすることが可能です。
エネルギー資源の枯渇防止と地球温暖化対策を意識しながら、住環境を快適なものにしましょう。
子育てグリーン住宅支援事業
子育てグリーン住宅支援事業は、子育て世帯や若者夫婦世帯などの全世帯を対象とした省エネ住宅向けの補助金制度です。
既存住宅の省エネ性を高めるリフォームや省エネ住宅の新築・注文住宅が対象になります。
リフォーム・新築で補助内容が異なり、また世帯によっても補助金額が違うので確認するようにしましょう。
長期優良住宅化リフォーム推進事業
長期優良住宅化リフォーム推進事業は、既存住宅の劣化対策や子育て環境の向上、省エネなどのリフォーム工事費用の一部を国が補助する制度です。
具体的には、性能向上リフォームや、子育て環境設備リフォーム、三世代同居対応リフォーム、防災向上・復旧リフォームがあげられます。
対象工事が幅広く、とくに子育て世帯向けの支援制度です。
先進的窓リノベ事業
先進的窓リノベ事業は、窓の断熱性向上のリフォームを実施した際に補助金が受け取れる制度です。
窓の断熱性を向上させて、外気の影響を抑え、住宅エネルギー消費を削減し、光熱費の節約や省エネ化を狙っています。
給湯省エネ事業
給湯省エネ事業は、エコキュート(ヒートポンプ給湯機)、ハイブリット給湯機、エネファーム(家庭用燃料電池)のどれかを自宅に導入する際に、かかる費用の一部を補助する制度です。
断熱リフォーム支援事業
断熱リフォーム支援事業は、既存住宅の壁・床・天井などに断熱材を足して、断熱性能を高めるリフォームを実施し、補助金を得られる制度のことです。
他にも、窓を複層ガラスや二重サッシにする工事も含まれ、夏は涼しく冬は暖かく、一年中快適に暮らすためのリフォームになります。
次世代省エネ建材の実証支援事業
次世代省エネ建材の実証支援事業は、既存住宅の外壁・内壁・窓の省エネ改修を対象にした支援制度です。
高性能断熱材や快適性向上に役立つ蓄熱・調湿建材など、次世代省エネ建材の効果を実証しています。
省エネリフォームの減税制度

省エネリフォームは、減税の対象にもなります。
所得税が一部控除されたり、住宅の固定資産税が減額されたりする制度があるので、リフォームを行った際は忘れずに申請しましょう。
所得税額の控除
特定の省エネリフォームを行った際、住宅ローン+工事費用が所得税控除の対象となります。
住宅ローン※所得税から控除しきれない場合、翌年の住民税からも一部控除 | |||
借入限度額 | 控除率 | 控除期間 | 最大控除額 |
2,000万円 | 0.7% | 10年 | 140万円 |
工事費用(省エネ) | |||
対象工事 | 工事限度額 | 控除率 | 最大控除額 |
省エネ | 250万円 | 10% | 62.5万円 |
※省エネ工事+太陽光発電設備を設置した場合、工事限度額350万円・最大控除額67.5万円
参考サイト:国土交通省「住宅のリフォームに係る税の特例措置PDF」
固定資産税の減額措置
特定の省エネリフォームを行った際、固定資産税も一定割合の減額を受けることができます。
工事費用(省エネ) | |
減額割合 | 減額期間 |
3分の1 | 1年 |
参考サイト:国土交通省「住宅のリフォームに係る税の特例措置PDF」
贈与税の非課税措置
贈与税についても非課税措置による優遇を受けられる場合があります。
ただし、満18歳以上の個人が、親または祖父母からリフォームにかかる資金を贈与により受けた場合に限り、一定金額まで贈与税が非課税となります。
期間 | 非課税枠の上限額 | 床面積要件 |
2026年12月31日まで | 1,000万円 | 50㎡以上 |
※資金を受け取った子または孫の合計所得金額が1,000万円以下の場合、40㎡以上50㎡未満の住宅も対象
※省エネ等基準:断熱等性能等級5以上かつ、一次エネルギー消費量等級6以上
参考サイト:国税庁「No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」
まとめ

省エネリフォームは、快適な住環境をつくりながら地球環境をも大切にする素晴らしい働きです。
断熱性・日射遮蔽性能を上げたり、ソーラーパネルを設置したりすることで、エネルギー消費量や光熱費を節約することができます。
家計にも地球にも優しい住まいを実現するために、日本では国からも補助金や減税制度を用意し、省エネを推奨しています。
複層ガラス窓への変更や断熱材の追加など、対象となる工事が多数存在するため、工事申込前にリフォーム会社・工務店にて確認するようにしてください。
また、補助金や減税制度には、期間や予算があるため毎年最新の情報を確認するようにしましょう。
快適な住まいづくりをお得にはじめてくださいね!