子育てグリーン住宅支援事業2025とは｜補助金額や条件、申請について解説
快適な住環境やエネルギー効率の高い住まいの取得やリフォームに役立つ制度「子育てグリーン住宅支援事業」が、2025年より始まりました。
2024年まで「子育てエコホーム支援事業」が実施されており、その後継事業として高性能住宅に対して補助金が交付されます。
環境に配慮し、さらに経済的負担を軽減できる「子育てグリーン住宅支援事業」について詳しく解説します。
目次
子育てグリーン住宅支援事業2025とは
「子育てグリーン住宅支援事業2025」は、新築住宅（分譲・注文）やリフォームにて、対象の省エネ工事を行う際に活用できる補助金制度です。
2025年から始まった制度ですが、2024年まで実施されていた「子育てエコホーム支援事業」の後継事業になります。
2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、エネルギー価格高騰の影響を受けやすい子育て世帯・若者夫婦世帯などを対象に支援することで、住宅の省エネ化を推進することを目的としています。
ZEH基準を超える省エネ住宅の新築・リフォームにかかる費用を一部国から支援されるのです。
【新築住宅・注文住宅】住宅性能の種類・補助金
子育てグリーン住宅支援事業2025を活用して、新築住宅（分譲・注文）を取得する際は住宅の省エネ性能に応じて、補助対象が異なります。
3つの住宅の省エネ性能に分類されるので、それぞれ確認しましょう。
ZEH水準住宅
ZEH水準住宅（ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス）とは、断熱等性能等級5と一次エネルギー消費量等級6を同時に満たす、高断熱・高気密な省エネ住宅のことです。
| 住宅の種類 | 注文・分譲・賃貸住宅 |
| 対象の世帯 | 子育て世帯・若者夫婦世帯 |
長期優良住宅
長期優良住宅とは、長期にわたり良好な状態で使用するための措置がその構造及び設備について講じられた優良な住宅のことです。
| 住宅の種類 | 注文・分譲・賃貸住宅 |
| 対象の世帯 | 子育て世帯・若者夫婦世帯 |
GX志向型住宅
GX志向型住宅とは、高い断熱性能と省エネ設備の導入、さらに太陽光発電などの再生可能エネルギーを活用し、ZEHを超える省エネ性能を持つ次世代の住宅のことです。
| 住宅の種類 | 注文・分譲・賃貸住宅 |
| 対象の世帯 | すべての世帯 |
【リフォーム】補助対象の工事と補助金
子育てグリーン住宅支援事業をリフォームにて活用する場合は、『全世帯が対象』となります。
ただし、必須リフォーム工事と任意リフォーム工事の2つに分類されており、一定の条件を満たさなければいけません。
条件やそれぞれの工事内容を具体的に紹介します。
制度を利用する際の条件
| 必須工事 | ・開口部の断熱改修 ・躯体の断熱改修 ・エコ住宅設備の設置 |
| 任意工事 | ・子育て対応改修 ・防災性向上改修 ・バリアフリー改修 ・空気清浄機能 ・換気機能付きエアコンの設置 ・リフォーム瑕疵保険等への加入 |
出典元：子育てグリーン住宅支援事業
必須工事3つすべてを実施すると、上限60万円（1戸）の補助金が受けられます。
必須工事のいずれか2つを実施すると、上限40万円（1戸）になります。
もし、「開口部の断熱改修」工事を行わなくても「先進的窓リノベ2025事業」の交付が決定している場合は、工事を受けたものとして取り扱われます。
新築住宅と違う点は、補助金の還元方法です。
工事代金に充当するか、現金で支払うかを選択できます。
子育てグリーン住宅支援事業の申請について
子育てグリーン住宅支援の申請手続きは、事務局に登録した事業者が行います。
そのため、補助金を検討している人は、まずは事業者登録をしているかを確認しましょう。
その他、申請費用や必要書類、公募期間などについても紹介します。
| ＜申請の流れ＞ ①工事請負契約の締結 ②共同事業実施規約の締結 ③工事の着手 ④交付申請の予約 ⑤工事の完了・引渡し ⑥交付申請⑦交付決定 ⑧補助金額の確定、実績報告 ⑨補助金の交付 ⑩完了報告 |
出典元：子育てグリーン住宅事業2025
①の工事請負契約の締結は、必ず工事着工前に行いましょう。
新築住宅の場合は、①と不動産売買契約も締結する必要があります。
④の申請予約は、登録事業者がポータルを通じて手続きを行います。
受付期間は2025年11月14日まで、ただし予算上限に達したら早期終了です。
子育てグリーン事業の申請費用
子育てグリーン住宅事業の交付申請に費用はかかりません。
ただし、申請に必要な書類の取得や、登録事業者によっては、申請手続きに関連する手数料が発生する場合があります。
多くの場合は、無料で申請代行してくれますが独自に費用を設けている事業者は5〜10万円が目安です。
他にも、各種証明書類の取得は自己負担（数百円）となります。
子育てグリーン住宅支援事業補助金の必要書類
子育てグリーン住宅支援事業補助金の申請に必要な書類は、新築かリフォーム、また申請のタイミングによって異なります。
申請は、登録事業者が書類をポータルサイトにアップロードして完了です。
住宅の種類によって、書類に変更はありますが、基本的に必要とされるものは以下の通りです。
| 新築住宅 | ・子育てグリーン住宅支援事業共同事業実施規約【新築注文・分譲用】 ・工事請負契約書 ・建築確認申請書（建築基準法に基づく） ・確認済証（建築基準法に基づく） ・住宅の性能を証明する書類 ・住民票の写し ・建築主の本人確認書類 ・導入する設備の型番等が確認できる書類 ・子育てグリーン住宅支援事業基礎工事完了確認書 ・BELS評価書 （※共同住宅の場合） …など |
| リフォーム | ・子育てグリーン住宅支援事業共同事業実施規約【リフォーム用】 ・工事請負契約書 ・工事前写真（補助対象の箇所すべて） ・着工写真 ・工事発注者の本人確認書類 （※個人による申請の場合） ・法人の実在が確認できる書類 （※法人による申請の場合） ・担当者の本人確認書類 （※法人による申請の場合） …など |
出典元：子育てグリーン住宅事業2025
子育てグリーン住宅支援申請期間
申請受付期間は、申請受付開始〜予算上限に達するまで（遅くとも2025年12月31日まで）です。
ただし、予約申請は遅くとも2025年11月14日までとなるため注意してください。
分譲住宅・新築賃貸住宅・注文住宅・リフォーム、どの対象住宅も工事費用を支払ってから補助金が還元されるので、自己資金を用意しておきましょう。
資金計画を立てることが大切です。
まとめ
子育てグリーン住宅支援事業は、2025年から始まった制度です。
快適な住環境やエネルギー効率の高い住まいの取得・リフォームにかかる工事費用の一部を補助してくれます。
対象の新築住宅は、3つの省エネ性能に分類されており、リフォームの場合は全世帯が対象ではありますが必須工事条件があるので、確認しましょう。
また、子育てグリーン住宅支援の補助金申請は登録事業者が行います。
手続き代行は無料で行われることが多いですが、事業者によっては費用がかかる可能性があるので契約前に確認するようにしてください。
申請受付期間が決まっているので、検討中の場合は早めのご相談をおすすめします。
