外壁リフォームするキッカケは?費用相場や補助金、外壁材・塗料について解説

一般的に、外壁リフォームというと「外壁塗装」を考える人が多いです。
しかし外壁リフォームには多様な工法や材質の種類があり、費用や機能も多岐に渡ります。
今回の記事では、外壁リフォームとは?の基本情報からリフォームするキッカケ、費用相場、補助金まで詳しく紹介します。
また、自分で外壁リフォームする方法についてもまとめているので、参考にしてくださいね。
目次
外壁リフォームとは

外壁リフォームとは、紫外線や雨風で劣化した家の外壁をメンテナンス(塗装・カバー工法・張り替えなど)し、外観の美しさや建物の保護、断熱性・耐震性などの強化を図る工事のことです。
塗り替えだけではなく、外壁材の種類や劣化状況に応じて最適な工法を選び、快適であり、機能性が高く、家の寿命を延ばすことができます。
塗装
塗装は、家の外壁の劣化に対して新しく塗料を塗ることを言いますが、色褪せ、ひび割れ、カビなど比較的軽度な場合に限り、外壁材を剥がさずに塗ることができます。
防水性や美観を回復・向上させるメンテナンス工事であり、費用を抑えて機能性を高められる一方で、外壁材の劣化が著しい場合は、塗装だけでは不十分です。
カバー工法や張り替えなどのより大規模な補修が必要になります。
カバー工法
カバー工法とは、既存の外壁を解体せずに、その上から新しい外壁材を重ね張りする工法です。
ガルバリウム鋼板やアルミ製の金属サイディングが使われることが多く、耐震性・耐久性・耐食性・防水性に優れており、さらに断熱性も高いことから省エネにもつながります。
古い壁を剥がさないため工期が短く、廃材処理費も抑えられるのも特徴です。
ただし下地の劣化状態によっては適用できず、2重になることで建物の重量増による耐震性への影響や内部結露のリスクも考慮が必要です。
張り替え
外壁リフォームの張り替えとは、既存の外壁材をすべて剥がして新しい外壁材を一枚一枚貼り直す本格的なリフォーム方法です。
下地や構造材の状態も確認・補修できるため、雨漏りや内部の劣化を根本から直せ、軽量な外壁材への変更で耐震性が高まったり、断熱材を新調したりすることもできます。
その一方で、大規模工事になるためコストが高くかかるのは否めません。
また工期も1ヶ月程度は必要となるでしょう。
| <リフォームの流れ> ①古い壁材の撤去 ②下地・防水シート・断熱材の確認 ③下地・防水シート・断熱材の補修 ④新しい外壁材の取り付け |
外壁リフォームを検討するキッカケ

外壁の寿命は、外壁材の種類やメンテナンス状況によりますが、塗装は約10〜20年、サイディングなどの外壁材本体は20〜40年が目安と言われています。
しかし、寿命を目安にするのではなく外壁のリフォームサインを見逃さないことが大切です。
ここでは、外壁リフォームをする主なキッカケについて紹介します。
色褪せている
外壁の色褪せは、重要な劣化のサインです。
紫外線の影響で塗料の顔料が分解され、防水機能が低下している証拠。
不恰好な見た目になっているだけではなく、チョーキング・ひび割れ・カビなどの原因になることがあります。
また外壁内部に水分が侵入し、建物を傷め、雨漏りを引き起こす可能性もあるため早めの塗り替えメンテナンスをおすすめします。
カビなどの汚れが目立つ
外壁のカビやコケが目立つ原因は、塗膜の劣化による吸水性の増加や、湿気・日陰などの環境、汚れやすい外壁の色などが考えられます。
中性洗剤と柔らかいブラシで清掃することで、一時的な対策はできますが根本的な解決をするには塗装リフォームすることが最適です。
汚れが目立ちにくい中間色(ベージュ・グレー・グリーン系)を選ぶといいでしょう。
触れると白い粉がつく
外壁に触ると白い粉がつく現象のことを「チョーキング現象(白亜化現象)」と言います。
ただ汚れているのではなく、紫外線や雨風で塗料の顔料が粉状になり表面に現れており、塗膜の劣化を示すサインです。
防水性が低下し、ひび割れやカビの原因になるため、早めに塗り替えや補修を行いましょう。
ひび割れ・剥がれがある
外壁のひび割れや剥がれは、防水機能の低下と内部劣化のサインです。
ひび割れや剥がれから雨水が侵入したり、防水機能が低下したりと構造材・建物の劣化が加速します。
劣化の初期段階で補修(下地処理含む)することで、内部被害を防ぎ、さらに費用も抑えることができます。
外装材が反っている
外装材(サイディング)の反りは、防水機能の低下による吸水と乾燥の繰り返しが主な原因です。
放置していると、内部の腐食や雨漏り、ひび割れ、剥落につながる危険なサインです。
一時的な対策であればビス打ちで抑えられますが、反りがひどい場合はサイディングの張り替えが必要になります。
シーリング劣化補修、部分張り替え、全体張り替えなど、補修内容と状態診断については専門業者に委ねましょう。
釘・ビスが浮いてきてる
外壁の釘・ビスが浮いてくるのは、経年劣化や温度・湿度の影響、下地の腐食が原因です。
外壁リフォームを検討すべき重要なサインであり、放置すると雨水の侵入や雨漏り、外壁材の破損・落下などを引き起こす可能性があります。
被害が広範囲に及ぶと、部分補修では対策ができず、外壁の全面張り替えなど高額な費用が発生するかもしれません。
早めに専門業者に相談しましょう。
シーリングにひび割れ・剥がれ・変色がある
シーリングの割れや剥がれ、変色といった症状は、防水機能の低下と建物劣化のサインです。
ひび割れ・剥がれの隙間から雨水が内部に侵入しやすくなり、外壁材の劣化や構造材の腐食、カビを引き起こす可能性があります。
またシーリング材から油分が染み出し、ベタつきや黒ずみ、カビの発生から変色につながります。
塗装の寿命にも影響するため、シーリングの重ね塗りや打ち替えを検討しましょう。
外壁リフォームの費用相場

外壁リフォームの費用は、家の大きさや外壁材・塗料の種類、劣化状況により大きく変動します。
工事・補修費用とは別に、足場費用がかかることが多いので見積もりの際に確認しましょう。
| 工法 | 費用相場 |
| 塗装 | 60万円〜180万円 |
| カバー工法 | 130万円〜250万円 |
| 張り替え | 150万円〜300万円 |
| 部分補修 | 20万円〜80万円 |
下地の腐食やひどいひび割れがあると、追加費用が発生する可能性があります。
適正価格を見極めるためにも、複数社から見積もりを取り比較検討しましょう。
「今はまだそこまで…」と思っていても、将来的な劣化を進行させないために定期的なメンテナンスを行うことをおすすめします。
外壁材の種類

外壁リフォームで使われる外壁材は主に、4つのサイディングとモルタル、タイル、ALCなどです。
それぞれ耐久性やメンテナンス、価格、デザインが異なるので特徴を把握し、最適な外壁材を選びましょう。
窯業系サイディング
窯業系サイディングとは、セメントと繊維質を混ぜて窯で焼き固めた板状の外壁材のことです。
デザインが豊富で比較的コストを抑えて施工することができます。
さらに、耐火性・耐震性も高く、日本の住宅で最も普及している外壁材です。
初期費用を抑えつつ外観を大きく変えられますが、吸水性があるため10年ごとの塗り替えなどの定期的な塗装メンテナンスとシーリング補修が必要になります。
金属系サイディング
金属系サイディングとは、ガルバリウム鋼板などの金属板と断熱材を一体化した軽量な外壁材です。
優れた断熱性・耐震性・耐久性を持ち、既存の外壁の上から重ねて張る「カバー工法」でリフォームによく使われます。
メタリックな質感だけでなく、木目調や石材調など多様なデザインがあり、寒冷地での凍害に強いのが特徴です。
樹脂系サイディング
樹脂系サイディングとは、塩化ビニル樹脂を主成分とした外壁材であり、メンテナンスの手間とコストを大幅に削減できます。
軽くて耐久性が高く、とくに凍害・塩害に強い、色褪せしにくいのが特徴です。
シーリング不要な施工が多く、目地劣化の心配がありません。
衝撃に強く、傷ついても一枚交換が可能で、重ね張りリフォームに適しています。
木質系サイディング
木質系サイディングとは、天然木や木材チップを原料に、耐久性や耐候性を高める加工を施した木製の外壁材です。
木の自然な風合いと温かみが最大の魅力ですが、水に弱くこまめな再塗装(3〜10年ごと)などのメンテナンスが必要となります。
木材のため防火性が劣ったり、コストが高くなったりする傾向にあり、さらに対応できる施工業者が少ないのが難点です。
モルタル
モルタルとは、セメント・砂・水を混ぜた建材のことで、下地にコテで塗り重ねて仕上げる左官工法です。
継ぎ目がないため美しい一体感のある見た目に仕上げることができます。
また、左官職人の手作業のためリシン、スタッコ、コテ仕上げなど唯一無二の外壁が特徴ですが、ひび割れ・剥がれ・汚れなどの劣化が発生しやすいので定期的な防水・保護メンテナンスが必要です。
タイル
タイルは、土や石などの自然素材を高温で焼き固めた外壁材です。
高い耐久性を持ち、傷や汚れに強く、紫外線による劣化が少ないため、長期的なメンテナンス費用を抑えられるのが特徴です。
ただし、職人による手作業が多いため初期費用は高めで、シーリングのメンテナンスが重要になります。
ALC(軽量気泡コンクリート)
ALC(軽量気泡コンクリート)とは、無数の気泡を含ませた軽量で高耐久性のコンクリートパネル状建材のことです。
軽量で断熱性・遮音性・耐火性に優れ、耐震性も高いのが特徴です。
塗装・カバー工法リフォームに適しており、美観の回復や機能向上に期待でき、さらにメンテナンス費用を抑えることができます。
ただし、防水塗装による定期的なメンテナンスは必要です。
外壁塗料の種類

次に、主な塗装の種類について紹介します。
アクリル
アクリルとは、アクリル樹脂を主成分とした比較的安価な塗料です。
発色が良く、速乾性に優れている一方で、紫外線や雨風に弱く、塗膜が劣化しやすい特徴を持ちます。
耐用年数は5年〜8年とやや短めで、耐久性より「費用を抑えたい」「見た目の改善」を優先する場合におすすめです。
ウレタン
ウレタンとは、ウレタン樹脂を主成分とした塗料を使う塗装方法で、柔軟性と密着性に優れ、コストパフォーマンスが良いのが特徴です。
その一方で、シリコン塗料などに比べて耐久性(耐候性)が劣る傾向にあり、メインの外壁塗装にはほとんど使われません。
付帯部やDIYに利用するなど、費用を抑えたいときに選ばれることが多いです。
シリコン
外壁リフォームで人気の高いシリコンは、シリコン樹脂を主成分に含み、耐久性・耐候性・防汚性に優れた万能型の塗料です。
価格とのバランスが良く、汚れを雨で洗い流せる「セルフクリーニング効果」製品であり高機能、そして光沢のある滑らかな仕上がりが特徴です。
紫外線や雨風に強く、塗膜が劣化しにくいため耐用年数は8年〜15年程度と言われています。
同じシリコン塗料でも、シリコン樹脂の含有量によって性能が大きく変わりますが、含有量が多くなれば価格も上がるため専門業者に相談し、適正を選択しましょう。
ラジカル制御型
ラジカル制御型とは、外壁の劣化原因となる「ラジカル」という物質の発生を抑え、塗膜の寿命を延ばす高機能塗料のことです。
シリコンと同等の価格帯でフッ素塗料に近い耐久性に期待できます。
チョーキングや色褪せに強く、紫外線による塗膜破壊を防ぎ、さらにコストパフォーマンスに優れているため、人気急上昇中です!
フッ素
フッ素塗料とは、蛍石を原料とするフッ素樹脂を主成分とし、圧倒的な耐久性・耐候性を持つ高性能塗料です。
紫外線や汚れに非常に強く、有名なところで東京スカイツリーでも使われています。
初期費用は高めですが、15年〜20年という長い耐用年数と「セルフクリーニング効果」製品なため、長期的に見ればコストが抑えられます。
無機塗料
無機塗料とは、ガラスやセラミックなどの無機物を主成分とし、紫外線に強く劣化しにくい、耐久性と耐候性に優れた高性能塗料です。
カビ・コケが生えにくく、汚れも落ちやすい、さらに鉱物を含み燃えにくいため、防火性も期待できます。
頻繁な塗り替えは必要ありませんが、価格は高めだったり、ひび割れしやすい・ツヤ消しが難しかったりとデメリットも把握しておきましょう。
施工が難しく、技術力も必要になるため業者選びは慎重に行ってください。
外壁リフォームに適用する補助金制度

外壁リフォームの費用は決して安価なものではありません。
住まいの省エネ化を支援するために国より発足された「住宅省エネ2026キャンペーン」や、自治体独自の補助金を活用してお得にリフォームを実施しましょう。
みらいエコ住宅2026事業
住宅省エネ2026キャンペーンの一つ、「みらいエコ住宅2026事業(Me住宅2026)」は2025年子育てグリーン住宅支援事業の継続事業です。
名称と制度内容を変更し、より幅広い工事が補助対象とされています。
省エネ基準を満たす新築住宅や、既存住宅を省エネリフォームする場合に、工事費用の一部が支援され、外壁リフォームは「躯体(外壁・屋根・床)の断熱改修」として扱われます。
全世帯が対象となり、窓(開口部)の断熱改修やエコ設備設置と組み合わせて「最大100万円/戸」の補助を受けることが可能です。
| <補助対象となる外壁リフォーム工事> ・躯体断熱改修 ・開口部改修 ・エコ設備設置 |
上記の通り、断熱改修とエコ設備設置の組み合わせが基本です。
住宅所有者は直接申請できず、事前に国交省に登録したリフォーム事業者が代理で申請するため、必ず事業者登録している業者に依頼するようにしてください。
2026年3月下旬以降に「工事着手」したものが対象となります。
参考サイト:みらいエコ住宅2026住宅(Me住宅2026)の概要
地方自治体独自の補助金
外壁リフォームを対象に、お住まいの自治体(市区町村)に独自の補助金・助成金制度が用意されていることがあります。
また、国の補助金制度と併せて利用できる可能性があるため、制度の有無と一緒に確認しましょう。
市区町村のホームページや担当窓口にて相談してみてください。
参考サイト:地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト
自分でおしゃれな外壁リフォームをする方法

外壁をDIYでリフォームするには、現状調査と下地処理(洗浄・補修)が最も重要です。
その上でサイディングの重ね張りや塗装、壁材の施工などを施します。
基本の手順は以下の通りです。
| ①現状調査 高圧洗浄機などで汚れを落とし、ひび割れやカビなどの劣化箇所を確認 ②下地処理 劣化部分を補修し、パテなどで平滑にしたら古い塗装面はサンディング(研磨)して密着性を高める ③プライマー 上塗り塗料の密着性を高めるため、プライマーを塗布し乾燥させる ④仕上げ選んだ方法で仕上げる |
おしゃれな外壁に仕上げたいときは、ベース1色+アクセント1色を選び、サッシやドアとの調和を意識するとまとまりやすいです。
DIYをするときは、必ず完成イメージを明確に持って行いましょう。
SNSで情報収集したり、雑誌や画像サイトを参考にしたりすると失敗しにくいです。
ただし、大掛かりな作業は専門業者に相談し、足場が必要な場合は安全第一にリフォームを進めてください。
まとめ

外壁リフォームは、塗り替えだけではなく、外壁材の種類や劣化状況に応じて工法が変わります。
主には、塗装・カバー工法・張り替えです。
また外壁材の種類も豊富で、4つのサイディングをはじめモルタルやタイル、ALCなどから選択し、さらに塗料にもアクリルやシリコン、フッ素、ラジカルなどの種類から最適なものを選びます。
外壁の劣化サインが見られたら、放置せずに専門業者に相談し、複数者から見積もりを取りましょう。
費用相場や必要な工事、担当者とのコミュニケーションの取りやすさなども確認し、信頼できる業者に依頼してくださいね。


